フリーランス秘書ってどんなお仕事?
そんな疑問を解決するために実際に働いている人にインタビューしてきました!
インタビューさせて頂いたのはフリーランス秘書として活躍中の高西愛美さん(以下まなさん)僕はまなさんよりもレスポンスが速い人を他に知りません。
”仕事ができる人ほど返信が早い”という言葉その通りで、まなさんはフリーランス秘書として様々な企業の業務のサポートをしている方です。
そんなまなさんにフリーランス秘書のリアルをインタビュー。
知られざるフリーランス秘書の業務内容から、フリーランスとしての仕事論まで。包み隠さず教えていただきました。
高西愛美(まな)
フリーランス秘書。
イベント運営やライティング業務などが中心のフリーランス秘書として2013年から独立。様々な企業のサポート業務に携わる。
ブログ:Mana-ism.com
Twitter:@manalog29
Facebook:高西愛美
▲インタビュー動画もあります!
フリーランス秘書とはどんなお仕事?
ーー「フリーランス秘書」と聞いてどんな仕事かイメージできる人は少ないと思います。まずは普段の仕事内容についてお聞きしたいです。
まな:多くの人は秘書と聞くと社長のスケジュールやタスク管理を思い浮かべるかもしれません。しかし、私はそういう秘書っぽい仕事は全くやっていないんです。
ーーえ!ではなにを?謎は深まるばかりです…
まな:一言で言うと色々な企業の「浮いた仕事」を引き受けている何でも屋さんです。
例えばこんな業務をこなしています。
- システム開発のバグチェック
- メルマガの編集やライティング
- セミナー運営のお手伝い
- マニュアルの作成
- LPのライティング
表には出ないですけど裏の重要なことを担う業務が中心です。多い時では6社くらいから、色々な業務を引き受けていました。
▲まなさんの名刺。交換した時に相手に興味を持ってもらえるように工夫されています
ーー縁の下の力持ちというイメージですね!しかし企業の裏方を担うというと勤務形態はどうなるんですか?
まな:クライアントの意向によります。ちゃんと出社しなくてはいけない企業もあれば、フルリモートでOKな企業もありました。ただ基本はリモートでミーティングの時だけ出社するという場合が一番多いです。
ーーでは、かなり自由に1日のスケジュールを決められるんですね!
まな:そうですね。普段は9時くらいに起きてますが、予定のない日は12時以降から活動する時もあります。
だいたい、13時〜19時までが自分の中ではコアタイムですね。ただ、終わらなかったら24時くらいまで仕事している時もあります。
未完了のタスクを増やすのは嫌なので…!
フリーランス秘書に向いている人の特徴
ーーまなさんのような働き方に憧れる人も多いと思います。これからフリーランス秘書を目指すにはどうすればよいのでしょうか?
まな:まずは自分が何ができるかを明らかにすることがとても大事です。自分が何をして貢献できるのか、どんな価値が提供できて、企業に対してどんなメリットを与えることができるのか自分で知っておかないと、ご提案もできません。
ーーなるほど。ただ、そもそも実績が0の人はどうすればいいのでしょうか?
まな:実績が0でもスキルを示すことはできます。
例えばワードとエクセルを使える人だったら、「こんな資料が作れます!」と言って見本を載せるだけでも全然印象が変わりますよ。それに、はじめはお金に関係なく実績を作るために仕事を受ける期間を作ってもいいかもしれません。
▲まなさんの普段のお仕事道具
ーーまなさんが考えるフリーランス秘書に向いている人の特徴をお聞きしたいです。
まな:上手にトップを立てられる人が向いてますね。フリーランス秘書はでしゃばっちゃだめなんですよ。前のめりは厳禁なんです。
秘書は控える人。トップの方がいて、その人たちを最大限に活かすために、斜め後ろに控えるポジショニングが重要なんです。
だから承認欲求が強い人だと前にですぎちゃって上手くいかないことが多いです。
裏方へ光が向けれる嬉しさ。フリーランス秘書のやりがい
ーー少し暗めの質問なんですけど、フリーランス秘書として仕事をしていて、きつい瞬間はどんなときですか?
まな:一番きついのは仕事上のコミュニケーションでもやもやを感じる時ですね。どうしても雇用される側なので対等に思ってもらえない、尊重してもらえないって時はしんどいです。
確かに私は裏方の仕事が多いですが、サポートをするプロという自覚を持っています。ポジションはあれど対等にお仕事を進めていきたいんです。
なので、そういった配慮に欠けるような仕事の振られ方や接し方をされたりすると悲しくなりますね…
ーー確かに秘書という肩書きの人に対して無意識に横柄な態度を取ってしまう人も多そうですね…次は逆に仕事をしていてワクワクする瞬間についてお聞きしたいです。
まな:私たちはスポットライトが当たりにくいポジションで仕事をしています。だから、やっぱり褒められるとすごく嬉しいです(笑)
先日もイベントのお手伝いをしていた時に「まなさんがいるから今回のイベントの成功があったね!」と言っていただけて。
サポートポジションは貢献できることが喜びなので、求めてるわけじゃないけど感謝されると単純に嬉しい。また頑張ろうという原動力になります。
ドイツへ海外移住!
アップデートを続けるフリーランス2.0
ーーまなさんのブログを読んで驚いたのですが、ドイツに移住されるんですね!海外移住も含め、これからの展望をお聞きしたいです。
まな:私は仕事が人生の中心というよりは、自分のライフスタイルに合わせて、適切な働き方を選択したいと思っています。なので、今回のドイツ移住もプライベートな側面が強いです。
ーー素敵です…!しかし、お仕事は今後どのように進めていくんですか?
まな:確かに、今まで通り働けるとは思っていないです。オンラインでの業務がほとんどにりますし、時差もあるのでレスポンスのスピードも落ちるかもしれません。
だからこそ自分の中では挑戦だと思っていて、また新しい何かが生まれるのではないかとワクワクしています。
ーー常に新しい自分を目指して挑戦し続ける姿勢は本当に勉強になります。
まな:私の場合は常に「(仮)」なんです。だから今でも「フリーランス秘書(仮)」ってイメージです。
今までも時代の変化と自分のライフスタイルに合わせて仕事をアップデートしてきました。
だから数ヶ月後には「フリーランス秘書ってなんだっけ?」ってなってる可能性もあって。でも、私はそれでもいいかなって思っています。
ーーまさに「フリーランス2.0」ともいえる働き方ですね!
フリーランス秘書まなさんが語る思い
ーーそろそろ記事も終盤なので、最後に良いこと言ってください!
まな:すごくザックリですね(笑)
とにかく私はフリーランスの方々がもっとヘルシーに働けるようになって欲しいんです。というのも、フリーランスは弱い立場に立たされやすいですし、1人で我慢しなくちゃいいけない場面がまだまだあります。
しかし、そうではなくて、企業とフリーランスというカテゴリーの違いはあれど、みんな対等に仕事を進められる文化がもっと育まれて欲しいです。
なので、私自身もブログやSNSでそう言った発言をこころがけています。
安い金額を提示して「適当にチャチャっとでいいから〜」と言われる方がたまにいますが、その適当にチャチャっとな成果物が世に出る=それが自分の実力と見なされ評価される事がどれだけ不本意で怖いかってのを分かってないよねって、この前フリーランス仲間の中で話題になったので共有しておきます。
— まな(Mana)@ベルリン暮らし (@manalog29) 2018年1月16日
▲心無い依頼に対するフリーランスの気持ちを代弁。話題を読んだツイート
普段は光が当たりにくいポジションでも、自分の軸をしっかりと保ちながら働いているまなさん。
フリーランス秘書という枠にとどまらず、多くのフリーランスの心を打つ言葉が随所に散りばめられたインタビューになりました。
「フリーランスがヘルシーに働くことができる社会へ」この考えを多くの人に伝えたい。
インタビュー動画で動くまなさんもチェック!
写真・動画編集:廣田貴弘
ライター:沖ケイタ
撮影場所提供:ぺーたーず