千葉のド田舎にフリーランスの聖地がある。
千葉県富津市金谷。人口1500人の小さな町に多くの若者が移住し、フリーランスとして活躍しています。これはちょっとした異常事態。
なぜ彼らは金谷に魅力を感じているのでしょうか？
彼らをここまで惹きつけているのはコワーキングコミュニティ「まるも」の存在です。
まるもとは？
- フリーランンスのための作業場
- フリーランスを目指す人の修行の場
- フリーランスの交流の場
- フリーランスのためのシェアハウス
- フリーランスのためのイベント・合宿スペース
一言では言い表せないですが「まるも」はコワーキングスペースを超えたフリーランスのための総合施設です。
今回はそんな「まるも」を運営してい株式会社Ponnufの代表、山口拓也さん（通称：池ちゃん）にインタビュー。
- フリーランスが田舎で働くメリットとは？
- 1ヶ月集中プログラム「田舎フリーランス養成講座」ってなに？
- 月収100万を目指すフリーランスが身につけるべき3つの力
自身も新卒フリーランスとして独立。その後、経営者となり何百人ものフリーランスと関わってきた池ちゃんに「田舎×フリーランス」をテーマに語っていただきました。
インタビュー動画もチェック！
なぜ金谷で事業を？池ちゃんの起業ヒストリー
ーー池ちゃんは就職せずに、新卒でフリーランスになったとお聞きしましたが、その経緯を教えてください。
池ちゃん：本当は起業したかったんですよね。当時、僕の周りはTABIIPOやMERYなど、数千万円の資金調達をして上場を目指していた人ばかりだったので。だから、起業は当たり前の感覚で、僕も学生の時からそこを目指していました。
しかし、就活系のサービスを作るなど、いろいろ動いたのですが、結果が出なかったんです。そこで、まずはフリーランスとしてスタートすることにしました。
ーー学生の時から高いレベルで切磋琢磨していたのですね！ただ、起業せずに就職するという選択肢もあったと思うのですが、それでも新卒フリーランスを選んだのはなぜですか？
池ちゃん：休学などもあって大学が9月卒業だったんですよね。
時期的に「すぐ就職！」って感じでもなかったので、フリーランスとして3ヶ月で月収20万円稼げるかチャレンジしてみたんです。それでダメなら就職しようと思っていました。
結果的にサイト制作などで月収20万円を達成することができたので、そのままフリーランスとして活動することにしました。
ーーサイト制作でフリーランスをスタートしたとのことですが、なぜわざわざ金谷という千葉の田舎で仕事をしようと思ったのですか？
池ちゃん：最初は縁だったんでんすよね。学生時代の後輩がたまたま金谷に行って地域活性化の活動をしてたので、それで一緒に付いてきました。当時、地域活性化っていう言葉も流行ってたので。
あとは、仕事環境を整える意味でも田舎への移住は効果的でした。生活コストも低いですし、田舎だったら、飲み会などの遊びの誘惑も断ち切れますからね。
ーーフリーランスにとって田舎での活動は相性抜群なんですね。フリーランスの後に法人化し経営者として活動することになった経緯もお聞きしたいです。
池ちゃん：新卒フリーランスになったのが2012年で、2014年には税金などの兼ね合いもあり法人化しました。
2015年には他の会社のコワーキングスペース経営を引き継ぐ形で「まるも」が誕生しました。それからは「まるも」の近隣にシェアハウスや合宿所を増やしたり、金谷以外の地域でもコワーキングスペースを増やしています。
1ヶ月集中！田舎フリーランス養成講座とは？
ーーコワーキングスペース運営と並行して行われている田舎フリーランス養成講座（通称：いなフリ）とはどんな講座なんですか？
池ちゃん：いなフリはフリーランスで独立したい人向けのプログラムです。実際に田舎に1ヶ月移住して集中的に独立に必要なスキルを学べます。
- Webライティング
- サイト制作
- ブログ・SNS運営 など
しかも、ただスキルを身につけるだけではなく、受講生には必ずメンターが付くんです。メンターはすでにフリーランスで活躍している人ばかりなので、独立に向けての手厚いサポートをしてくれます。
他にも田舎ならではの農業体験やDIYワークショップも実施。今では毎回15人ほどが1度のプログラムで参加しています。
ーーフリーランスとして独立したい人にとっては最高のプログラムですね…！
池ちゃん：ありがとうございます！
自分が新卒フリーランスとして独学で3ヶ月間勉強してことを、いなフリでは1ヶ月で学べるようにしています。それにプラスして、わからなかったらメンターの人に質問することもできる。
そして切磋琢磨できる仲間がいて、遊びの誘惑も少なく集中できる環境も整っています。
＞＞田舎フリーランス養成講座の詳細はこちら
※当メディア「アイフリ」の編集長の沖ケイタも、講師として「いなフリ」に関わっています！
新卒フリーランスは誰でもできる。月収100万を目指すなら3つの力が必要
ーー今は新卒でフリーランスとして独立する働き方が目立っていますが、池ちゃんが考える「新卒フリーランスの条件」を教えてください。
池ちゃん：条件は特にないですよ、多分みんなできます。
ーーえ？本当ですか？あまりイメージできないのですが…
池ちゃん：月20万円稼ぐレベルだったらやる気さえあれば大丈夫です。今までいなフリで色んな人見てきましたが「正直このレベルで新卒フリーランスはキツくない？」と思っていた人も案外うまくいってたりします。
ただしフリーランスで月収100万円を目指すとなると話は変わります。
ーーぜひ、そちらもお聞きしたいです！フリーランスで月収100万円を目指すにはどんな力が必要なのでしょうか？
池ちゃん：大きく分けて3つあります。
1つ目は習慣化。
毎日ちゃんと朝起きて、サボらず集中して作業する習慣。すべて自由なフリーランスは自分を律する力が求められます。
2つ目は自分の武器を増やすこと。
例えばコーディングだけに特化している人よりもライティングやデザインもできたほうがいい。仕事を受注できる窓口も増えるのでうまくいきやすいです。
3つ目は人間関係構築力。
やっぱり社交的な人の方が仕事はくるし、自分からどんどん営業をかけて仕事をとっているイメージですね。
移住者1000人が目標！金谷をさらにフリーランスの聖地へ
ーー最後になりますが、池ちゃんの今後の展望を教えてください。
池ちゃん：金谷をもっともっとフリーランスの聖地として進化させることですね。1000人くらいフリーランスが集まれば、かなり面白い場所になると思ってます。
もっと大きいコワーキングスペースやカフェ作ったり、家族向けのアパート作ったり。金谷という町をもっと住みやすく働きやすくしていきます。
金谷がフリーランスの集まる場所として世界的に注目してもらえるようになったら嬉しいです。
千葉県金谷がフリーランスの聖地として日々、進化を続けている。
5年後にはいったいどんな町になっているのだろ？そう考えるとワクワクが止まらないです。
フリーランスの方はもちろん、これからフリーランスに挑戦したい人はぜひ金谷を訪れてみてはいかがでしょうか？
インタビュー動画もチェック！
インタビューイー：山口拓也
ライター：中村創
編集：沖ケイタ
写真・動画：廣田貴弘
